2018年2月5日
止まらない咳、軽い息切れが重病のサイン 医師も見逃してしまう「隠れぜんそく」が激増-12 佐野靖之 「隠れぜんそく」-02章 発売元 株式会社 幻冬舎より
咳が続いても「風邪が長引いているだけだ」と思いたい患者さんたち
・風邪を引くと必ず咳が出る
・風邪というわりにはひどい咳が出て息苦しい
・発熱やのどの痛み、鼻水など、風邪の他の症状がよくなった後も、咳だけが残る
・咳が3週間以上続いている
・深夜から明け方にかけて咳がひどくなることが多い
・咳がひどくなったとき、息苦しかったりゼーゼーしたりする
上記にあげた6つの項目が1つでも当てはまるならば、それはただの風邪ではなく、ぜんそくである可能性がとても高いでしょう。
ここ1、2回前の風邪のときには当てはまらないという人も、思い出せる限り記憶をさかのぼり、自分が風邪だと思っていたときに、このような症状があったかどうかを思い出してみてください。
ぜんそくは、一度発症したら自然治癒はほとんど見込めない病気です。つまり、「実はすでに隠れぜんそくになっているけれど、何年も気づかずにいる」可能性もあるということです。また、今まで大丈夫だからといっても、これから先、急にぜんそくを発症しないとは限りません。今後、風邪を引いたときに先の六つの症状が見られた場合には、病院で調べてもらう必要があるということも、肝に銘じておいてください。
私のところにも、「風邪を引いてから調子がおかしい」「風邪は治ったはずなのに、ずっと咳が止まらない」と不安を感じて来院してくる患者が大勢います。検査をしてみると、やはり、ほとんどの患者がぜんそくや咳ぜんそくに罹患しているという結果が出ています。ぜんそくの治療を途中で勝手にやめてしまった患者が再びぜんそくの発作に見舞われて、「苦しくて耐えられない」と再び病院を訪れてくるのも、風邪やインフルエンザにかかったことがきっかけとなるケースが圧倒的多数です。