2018年2月16日
ポルト観光(85)第5章 さらばポルト §2 空路でマドリッドへ 影山喜一
まったく取り付く島のない有様で私も諦め、30ユーロ支払って矛を収めるしかなかった。気持ちを切り替えるため、一刻も早くこの場を出たい。すでに出国審査が始まっている。第2ターミナルの列に並んで、今度は易々とロビーに入れた。こちらの判断ミスによって無為な時間を浪費した。搭乗予定まで余すところ2時間である。なくもがなのエネルギー放出で空腹がヒートアップする。カフリッチオというファストフード店でサンドイッチとジュースとコーヒーを頼む。ミネラルウォーターも追加注文した。合計13.15ユーロ。止まり木スタイルで足をブラブラさせて行儀無視である。いよいよ帰国が明日に迫ったからではないと信じているが、無意識のうちに緊張の糸が切れかかっているのかもしれない。私がテーブルにそのまま居残り、妻は土産物を見て来ると出掛けた。