2018年2月22日
止まらない咳、軽い息切れが重病のサイン 医師も見逃してしまう「隠れぜんそく」が激増-21 佐野靖之 「隠れぜんそく」-02章 発売元 株式会社 幻冬舎より
ぜんそくとまぎらわしい呼吸器の病気
・気管支拡張症
繰り返し炎症を起こしてもろくなった気管支の壁が太く広がって痰がたまることにより、肺に慢性的な炎症が起きる病気です。ねばついた痰が大量に出るのが特徴的。粘っこい膿性の痰が1日に100mlかそれ以上たまります。就寝中にもたまり続けるので、とくに起床時に大量の痰が出ます。痰を出そうと激しく咳き込むことがあり、激しく体を動かしたときに咳と一緒に痰が飛び出すことも。痰にすじ状の血が混じったり、まれに大量の喀血が見られることもあります。CT検査を行うことで、ぜんそくと見分けられます。
・肺結核
結核菌の感染症です。初期症状が咳や痰、微熱であるため、風邪とも間違われやすい病気です。進行すると発熱が続くようになり、咳や痰も止まらなくなります。肺の組織が破壊されると、血液の混じった痰(血痰)を伴うことも。さらに病状が進行していくと、胸の痛みや息苦しさなども出てきます。肺結核は、胸部X線検査でぜんそくと見分けられます。ちなみに、結核菌は肺に感染することが多いのですが、なんらかの理由で気管支に付着すると、気管支結核になることも。また、肺結核の後遺症で肺の気管支が変形していると、そこからぜんそくが誘発されて合併するケースもあります。