2018年2月23日
ポルト観光(90)第6章 帰国へ §1 マドリッド⇒ヘルシンキ空港 影山喜一
カウンターでパスポートと搭乗券を示し、散々苦労して詰めたバックパックを預ける。トレッキングポールは、短く縮めて横の袋に押し込む。空腹が我慢の限界に近づきつつあったので、そのまま出国管理の列の後ろで順番を待つ。差別視はいけないとわかりつつも、中東系の顔つきを探り避けてしまう。テロ対策で慎重を期す役人に問題があるのは明らかであるけれど、調べられる人たちも後続に構わずだらだら話し掛けて止まない。中国のグループも、騒がしいので可能な限り避ける。こちらが特別の権限を振りかざすわけではない。あちらに対する権利侵害も皆無である。しかし、私の中で彼らに対する差別意識が渦巻く事実を否定はできない。この種のや感情や意識が積もり積もって危険な差別に成長・発展するのであろうか。