2018年2月27日
止まらない咳、軽い息切れが重病のサイン 医師も見逃してしまう「隠れぜんそく」が激増-24 佐野靖之 「隠れぜんそく」-02章 発売元 株式会社 幻冬舎より
ぜんそくとまぎらわしい呼吸器の病気
・肺がん・気管支がん
初期段階では自覚症状がなかったり、風邪に似た症状が出る肺がんや気管支がん。その後、気管支がんでは渇いた咳が1ヵ月以上続き、息を吸ったり吐いたりするたびに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音がしたり、聴診器を当てると聞こえてきたりします。ごく少量の血液が筋状になって混じったような血痰が出ることも。それぞれのがんが進行すると、食欲不振や体重の減少、胸や背中の痛みなどが見られ、呼吸困難にも陥ります。診断には、胸部X線検査やCT検査、内視鏡による細胞診検査を行います。
・後鼻漏(こうびろう)
鼻水が鼻の後ろを伝ってのどに流れ落ちてくる病気が後鼻漏です。副鼻腔からの膿汁や鼻水がのどに絶えず落ちてきて気管に入り込むため、慢性的な息苦しさや咳き込み、痰のからみ、ゼーゼーとした喘鳴が出るなど、ぜんそくと同じような症状を覚えます。ぜんそくとの違いを見極めることが難しく、多くの場合は、さまざまな検査を踏まえて医師が判断を下すことになるでしょう。細菌のたんぱく質合成を阻害し、増殖を抑える静菌作用や抗炎症作用を目的としたマクロライド少量長期療法で吸入ステロイド剤との併用が効果的なことがあります。