2018年3月22日
止まらない咳、軽い息切れが重病のサイン 医師も見逃してしまう「隠れぜんそく」が激増-40 佐野靖之 「隠れぜんそく」-02章 発売元 株式会社 幻冬舎より
専門医でもぜんそくを正しく理解していないところがある
患者には、喘鳴も咳もありませんでした。しかし、いろいろと詳しく聞いてみると、自覚症状として「酸素が足りない」と何度も言っています。息を吸っても空気がうまく入ってこず、ネットで買った酸素を吸入したらだいぶ楽になったとのことでした。そうした症状は、ぜんそくの息切れ症候群が疑われる症状の一つとして当てはまります。検査をすると、呼吸機能低下もあり、確かにぜんそくであると診断され、その症状として胸痛があったことがわかりました。当時、患者はほぼ寝たきりの生活を送っていましたが、治療を続けるうちに改善されていき、今では海外の大学に留学するまでの回復を果たしています。
また、小児に多い、走ったりすると激しく咳き込む「運動誘発ぜんそく」や、飲酒すると発症する「アルコール誘発ぜんそく」など、特定のアクションが発作の引き金となるぜんそくもたくさんあります。