2018年3月28日
ポルト観光(112)エピローグ 影山喜一
ポルトガルの法制度を正確に調査する能力も方法もないが、EU加盟国として独仏と同様の姿勢で臨んでいるに違いない。国の余裕の有無を口実に外国人の取扱い如何を決めるやりかたはしていないはずである。それはともかくアフリカ系(モザンビークとアンゴラ)やインド系(ゴア)の人たちを、同じ旧植民地の仲間というかたちでブラジル人に劣らない処遇をするよう望んで止まない。CDショップがアフリカ系の曲で大半を占められたり、それらの曲をカフェで現地のミュージシャンが演奏する。シアターでも旧宗主国と植民地の交流を取り上げる題目が次々現れる。そのようなシーンをポルトで経験したい。自分の頭のハエを追えと逆に捻じ込まれるかもしれないけれど、ブラジルに対する接し方を心底尊敬しているが故の繰り言である。