2018年3月30日
止まらない咳、軽い息切れが重病のサイン 医師も見逃してしまう「隠れぜんそく」が激増-46 佐野靖之 「隠れぜんそく」-02章 発売元 株式会社 幻冬舎より
ぜんそくの判定に欠かせない呼吸機能検査
検査の内容を大まかにいえば、「マウスピースに思い切り息を吐いてもらうだけ」というシンプルなもの。手間や時間があまりかからず、患者にも負担をそれほどかけずに、肺活量を測定することができます。検査機器によって検査結果の見え方は異なりますが、オートスパイロメトリーの中には1秒間の肺活量(FEV1.0)、最大呼吸気流(PEFR)や末梢気道V25)など、スパイログラムと呼ばれる五角形の図で表示されるものもあり、この場合、患者自身が自分の状態をビジュアル的にわかりやすく把握できるという点もメリットになるでしょう。ちなみにこの検査の測定結果は、診断のときだけでなく、治療中もその効果を測るための重要なデータとして活用することができます。ぜんそくの症状が改善していくと、測定結果を示す五角形も目に見えて変化し、面積が大きくなり、形のバランスも整ってきます。治療の効果をわかりやすいイメージで見ることができるので、患者にとっても治療を続けていく上での大きな励みとなっているようです。