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2018年4月27日

現代人がぜんそくになる原因とメ力ニズム-04 佐野靖之 「隠れぜんそく」-03章 発売元 株式会社 幻冬舎より

ぜんそくを理解するために知っておくべき、「気道」のメカニズム

 こうした刺激への反応が、いわゆる「ぜんそくの発作」と呼ぼれるものになります。発作が起こると、もともと狭くなっていた気道がさらに狭められてしまうため、空気が通るときに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音がしたり、呼吸困難に陥るのです。気道の直径は健康な大人で約10~15㎜ぐらいあるのですが、ぜんそく患者の気道は発作がない平時で6~8㎜ほどと狭くなっています。そして強発作が起こると、ぜんそく患者の気道は2㎜程度にまで締め付けられるといわれています。
 また、ぜんそくの発作が起こると気道の内部が傷つきます。傷が修復されている最中に発作が起こると不完全な状態の気道にさらに傷がつき、そしてまた、その不完全な状態のままで気道が再生されていきます。例えば、転んで膝をすりむいたとき、軽い傷であれば傷はきれいに修復され、皮膚は元の状態に戻りますが、傷が治る前にまた転んでしまえば治りかけの皮膚の上にまた傷がつき、傷の度合いも以前よりひどい状態になってしまうことはご存じでしょう。深い傷がついた場合、手当てが十分でなければきれいに治りきらず、皮膚が盛り上がったような傷跡が残ることがあります。ぜんそくの人の気道も、これと似たような状態になるのだと考えるとわかりやすいでしょう。



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