2018年4月27日
ダーウインの自然淘汰の正しさに創造神の玉座危ふし 桐村俊一郎
1. ダーウインの自然淘汰の正しさに創造神の玉座危ふし
2. 地動説進化論以後人類も神の執事の地位を失ふ
3. ヒトの子のいたく未熟に生れるは発育続く脳の故とそ
4. 行動も遺伝に帰する学説は差別社会を正当化する
5. 生れつきの犯罪者説く旧説のサイコパシーに甦りつつ
6. 吾子の絵の上達せしや「山門」と「タリン春景」美しく見ゆ
7. チャリティーの絵画展にて拙くも小品売れて吾子は嬉しき (9/10)
8. ジヤズダンス五十路に習ひ初めし妻傘寿の秋の最後の舞台 (9/26)
9. 乳がんの術後の妻の初舞台師の栄光のフェスティバルホール (11/10/90)
10. 幾星霜師も弟子も老いお別れの寂しきショーに観客優し (9/26)
11. 大鞄に舞台衣装を持ち帰り妻機嫌よき}生の区切り
12. 雨後の陽に秋を求めて中山の尾根へと上る径見失ふ (9/28)
13. 灌木に縄りて登る中腹は身の丈ほどの歯朶のジャングル
14. 喘ぎつつ這ひ登り行く汗の身に梢の風の清しく寂し
15. 耳元に荒き鼻息猪の疾風のごとく山下り行く
16. 辿り着く見晴らしのなき頂は人跡絶えてただに静もる
17. ゴプゴプと水の音するそこかしこ根方の土の雨を飲むらし
18. 暮れ迅くひたすら下る崖尽きて小径に遇ふや堰堤見ゆる
19. この高き砂防ダムこそ幾度も尾根へ登りし道しるべなり
20. 沢に沿ひ足笑ひつつ下り行く径は小笹の海に覆はる
21. わが窓に姿宜しき向井山あの頂に登り得たりし
2017/10