2018年5月2日
現代人がぜんそくになる原因とメ力ニズム-06 佐野靖之 「隠れぜんそく」-03章 発売元 株式会社 幻冬舎より
なぜ、人はぜんそくになるのか
実は、いまだぜんそくの発症の原因は不明のままです。しかし一つ、はっきりと言えることがあります。それは、「ぜんそくは体質による病気である」ということです。その体質とは、アレルギーあるいはアトピーといわれる体質です。
かつて、ぜんそくは発作性の疾患であると考えられていました。しかし近年になって、ぜんそくはアレルギーが大きな誘因となって気道の炎症が起こる、慢性のアレルギー性の炎症疾患だということがわかりました。
アレルギーは、体に備わっている「免疫」と深い関わりがあります。空気中には、ホコリ、大気汚染、病原菌やウイルスなどの有害物質が実に多く漂っています。呼吸をすればどうしても、これらの有害物質が体内に入り込んでしまいます。それならばすぐに病気になってしまいそうなものなのですが、通常は、呼吸するたびに病気になるなどということはありません。それは、体の免疫システムが働いているからです。