2018年5月7日
現代人がぜんそくになる原因とメ力ニズム-07 佐野靖之 「隠れぜんそく」-03章 発売元 株式会社 幻冬舎より
なぜ、人はぜんそくになるのか
体に有害な物質が侵入したとき、免疫はそれらを異物=抗原(アレルゲン)と認識し、抗原を排除するための抗体を作り出します。ある抗原に対して抗体が作られると、同じ抗原(アレルゲン)が再び侵入してきた際には、その抗体がすぐさま攻撃を仕掛けていって抗原を排除します。この免疫の働きのおかげで、私たちの体は日々、さまざまな有害物質から守られているのです。しかし、本来は体を守るための免疫システムが過剰に働きすぎたために、さまざまな症状が表れることがあります。これが、「アレルギー反応(抗原抗体反応)」です。
ぜんそくの発作も、この抗原抗体反応によって引き起こされます。アトピー型ぜんそくの場合は、特定の抗原に対して、抗原抗体反応が起こっています。非アトピー型ぜんそくの場合、抗原が特定できない、または抗原がはっきりしていないものに対してなぜ抗原抗体反応が起こるのかということがまだきちんと解明されていないものの、たばこや排ガス、冷気、ストレスなどが引き金となってアトピー型ぜんそくの場合とまったく同様の反応が起こり、発作が誘発されるということがわかっています。