2018年5月17日
現代人がぜんそくになる原因とメ力ニズム-15 佐野靖之 「隠れぜんそく」-03章 発売元 株式会社 幻冬舎より
乳児湿疹や激しいおむつかぶれから小児ぜんそくへ
アレルギー体質の人の中には、例えば、子どもの頃から食物アレルギーがあり、大人になってから花粉症にかかり、今ではぜんそくにもかかっているというように、一つのアレルギー性の病気だけでなく、次から次へとさまざまなアレルギー性の病気にかかるという人がいます。こうした現象を、「アレルギーマーチ(アレルギーの行進)」といいます。
アレルギーマーチは、アトピー型ぜんそくが9割を占める小児ぜんそくの患者によく見られる現象です。小児ぜんそくの大半は1~2歳ぐらいまでに発症することが多いのですが、アレルギー体質を持っている子どもがぜんそくにかかる場合、生後すぐ、0~2カ月頃に乳児湿疹が出て、その次にアトピー性皮膚炎を発症し、そして、その後にぜんそくを発症するというケースが非常に多く見られます。アレルギーマーチはぜんそくにかかってからも続き、6歳頃になってからアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などの症状が出てくることもよくあります。