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2018年5月18日

石牟礼道子著 「苦界浄土」 兵庫 桐村修一郎

1. 読み聞かせ「苦海浄土」を伝へむと思ひ立ちたる肺がんの友

2. 天草に縁のひとにめぐり逢ひ共演したき「ゆき女きき書」

3. ためらへるひとを励ます返歌二首わが代作と君明かすとは

4. 水俣の海辺の奇病手と足の痙性麻痺に言語障碍 (地の魚)

5. その年に漁家の猫は皆狂ひ海に炎に飛び込みて死す (葦舟)

6. 湾内の魚貝の毒と知れながら殿様企業の排水止まず

7. 熊大が有機水銀中毒と確信せしは三年の後

8. 死者患者の会社に戴く涙金以後十年を忌み嫌はれて

9. 後入れのゆきを茂平は新造の舟に迎へて二年の幸 (ゆき女きき書)

10.「働こうごたるなあうち寂しかよこげん手足で一人離れて」

11.「海はよか生まれ替ってあんひとと二丁櫓で海にまた行こうごたる」

12.「夕凪ぎに飯炊くかかと焼酎で天のくれらす魚食う栄華」 (天の魚)

13.「この杢ばうつちょいて逝けんとでござす」老爺の憂ひわが家にもあり

14.「ありゃきっと魂が泣くに違いなか草木のごたるゆりが泣くのは」(地の魚)

15. 這ひ出でて「シャクラの花のうつくしかなあ」母に言ひし子八つにて死す

16. くたくたと背の子の音す解剖され夜の線路を辿る重さよ (舟非人)

17. 夜の海を精霊と行き喪のひとの戦ふ決意聴く夢静か
                       (みやこに春はめぐれども)

18. 近代は自然まみれの民草を踏みにじりつつ歩み来たれる

19. 公害の構図遍しフクシマも戦争もまた官・産が生む

20. 生命がこの世にあるは無理なのか眩く著者の視野遥かなり (花ぐるま)

                                2017/8



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