2018年5月21日
現代人がぜんそくになる原因とメ力ニズム-17 佐野靖之 「隠れぜんそく」-03章 発売元 株式会社 幻冬舎より
普通の咳とぜんそくの咳との見分け方
02の章でも述べましたが、咳は風邪やぜんそくだけでなく、呼吸器の病気によく見られる症状です。普通の咳とぜんそくの咳は、主に三つのポイントから見極めることができます。
一つ目のポイントは、「どのぐらい咳が続いているか」です。
咳は、持続時間によって急性のものか慢性のものかを分けますが、3週間以内に治まる場合は急性の疾患による咳であると考えられます。急性の咳の多くは風邪によるもので、時間が経つにつれて自然と咳が軽くなり、治まってくるのが普通です。また、同じ時期に周りにも咳をしている人が多くいるという場合は、風邪やインフルエンザなど、ウイルスや細菌の感染による咳であることが多いでしょう。逆に3週間以上咳が続く場合は、慢性の咳とみなされます。慢性の咳は、ぜんそくをはじめとしたアレルギー性の疾患によるものが多いのですが、ほかにもCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、結核などの疾患である可能性も考えられます。