2018年6月25日
専門医だけが知る、ぜんそくの治療法 カギを握るのはステロイド薬の「吸入法」-05 佐野靖之 「隠れぜんそく」-04章 発売元 株式会社 幻冬舎より
治療の根幹となるのは「吸入ステロイド」
気になる小児喘息の場合も、長期の追跡調査の結果、健常な子どもと比しても身長差などの発育の違いはほとんど見られませんでした。こうしたことを鑑みれば、吸入ステロイドが怖い薬ではないことを理解していただけると思います。それでは、吸入ステロイドはぜんそく患者にどのような効果をもたらすのでしょう。
吸入ステロイド剤は、長期にわたってゆっくりと確実に気道の炎症を抑える薬です。とくに重症度がステップ3くらいまでの人には、かなり有効です。
主な薬には「フルタイド(フルチカゾンプロピオン酸エステル)」「オルベスコ(シクレソニド)」「キュバール(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル)」「パルミコート(ブデソニド)」「アドエア(フルチカゾンプロピオン酸エステル+サルメテロールキシナホ酸塩の合剤)」「シムビコート(ブデソニド+フォルモテロールフマル酸塩水和物の合剤)」「アズマネックス(モメタゾンフランカルボン酸エステル)」「フルティフォーム(フルチカゾンプロピオン酸エステル+フォルモテロールフマル酸塩酸水和物の合剤)」などがあります。