2018年7月10日
専門医だけが知る、ぜんそくの治療法 カギを握るのはステロイド薬の「吸入法」-15 佐野靖之 「隠れぜんそく」-04章 発売元 株式会社 幻冬舎より
まずは自分に合った吸入器が選ばれることが大事
ドライパウダー(DPI)
薬剤がセットされた専用の器具を使い、粉末の薬剤を強く深く吸い込むタイプの吸入器。円形の「ディスカスタイプ」と筒形の「タービュヘイラータイプ」、4回分の薬のディスクをセットする「ハンディヘラータイプ」があります。それぞれ使い方は同じです。
カバーを開け、出てきたレバーをカチッと音がするところまで押します。これが1回分の吸入の目安。ドライパウダーを水平に持ち、軽く息を吐きますが、このとき、吸入口に息がかかると薬が湿気で使用できなくなりますから注意してください。マウスピースを包み込むように唇でくわえて、深く強く吸い込みます。このとき吸い込む速度が遅過ぎると薬剤が十分に入っていきません。
その後、口を閉じて無理のない程度に3~4秒息を止め、ゆっくりと鼻から息を吐き出します。繰り返して吸入する場合は、同じように操作します。最後にしっかりとうがいをします。これは副作用の可能性を軽減するためです。うがいは、口を閉じてブクブク、口を開けてガラガラをそれぞれ4~5回程度。
自分のタイミングで吸入できるのが長所ですが、吸い込む力がかなり必要であり、口の中に薬剤が残りやすいのが難点です。小児や呼吸機能が低い高齢者などは向きません。
▼該当する薬/パルミコート、フルタイド、アドエア、シムピコート、アズマネックス、セレベント、スピリーバなど