2018年7月27日
専門医だけが知る、ぜんそくの治療法 カギを握るのはステロイド薬の「吸入法」-26 佐野靖之 「隠れぜんそく」-04章 発売元 株式会社 幻冬舎より
薬を使用する際、気をつけたい三つのポイント
最後に、薬の飲み合わせに注意しましょう。ぜんそくは長期間治療が前提の病気。治療中に他の病気にかかるケースも少なくありません。もしも、ほかの病気で薬が必要になった場合は、市販薬は避け、病院で処方してもらいましょう。その際に、ぜんそくの薬を服用している旨、医師に相談してください。飲み合わせで注意したいのは、降圧剤の「β遮断薬(βブロッカー)」や市販の「解熱鎮静剤」です。
「βブロッカー」はぜんそくを悪化させます。気管支が刺激されて発作を起こす危険性があるので、高血圧の人は別の薬を処方してもらってください。また市販の「解熱鎮静剤」は、商品によって「アスピリンぜんそく」の原因になる場合があります。これはアラキドン酸カスケードという代謝過程に解熱鎮痛剤が作用して、ロイコトリエンなどの化学伝達物質を急激に増加させるために起こる現象です。大発作を起こして死に至る危険もあるので、過去にこれらの薬で発作を体験したことがある場合は絶対に服用しないでください。