2018年8月10日
専門医だけが知る、ぜんそくの治療法 カギを握るのはステロイド薬の「吸入法」-36 佐野靖之 「隠れぜんそく」-04章 発売元 株式会社 幻冬舎より
もしも発作が起こったら――小・中・大、それぞれの発作の対応法
中発作の場合
病院では最初に問診を受けるので「何時頃から発作の症状が出始めたか」「使用した薬」「どのような状況で発作が起こったか」「普段正しく薬を使用しているか」などを聞かれるので、確認しておくといいでしょう。その後、聴診、ピークフローやオートスパイロ値の測定、血液ガス分析などの検査が行われ、必要があれば、胸部X線検査や心電図検査などが行われます。
発作の程度が判断できた後は、薬物治療に入ります。ネブライザーを使用してβ2刺激薬を20~30分おきに繰り返し使用し、20分~1時間で症状が改善するかどうかを診察します。発作が治まった後、1時間程度落ち着いているようであれば帰宅しますが、症状がよくならない場合は気管支拡張薬の静脈点滴・注射や全身性ステロイド薬の静脈点滴・注射をそれぞれ単独か併用して行います。その後、症状が治まっている状態が1時間以上続けば帰宅して、自宅治療を。症状が改善せずに悪化した場合は入院治療になります。また、ひどい呼吸困難が起こった場合は、鼻から酸素吸入が追加される場合もあります。