2018年9月5日
室内環境の改善、ストレス発散…… 発作を防ぐ生活習慣-09 佐野靖之 「隠れぜんそく」-05章 発売元 株式会社 幻冬舎より
たばこは絶対にやめること。家族の協力も不可欠
たばこは、心筋梗塞や脳卒中、高血圧のリスクを高めるほか、呼吸器の疾患であるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を引き起こす誘因としてもよく知られていますが、ぜんそく患者は絶対に避けるべきものです。例えば、低い度数のたばこだから大丈夫ということではありません。なぜなら、たばこの煙そのものがぜんそくに悪影響を及ぼすからです。
たばこの煙には4000種類以上の化学物質が含まれています。そして、そのうちの約200種は、一酸化炭素や二酸化炭素、一酸化窒素、ニコチンなどの有害物質であるといわれています。
ぜんそくの患者さんがこれらの有害物質を吸入すると、気道の粘膜の炎症が促進され、気道の過敏性も高まります。たばこの煙が気管支を刺激するため、咳や痰も増えます。また、たばこの匂いに発作が誘発されることがあります。そして、喫煙を続けていると吸入ステロイ薬の効きが悪くなるということもわかっています。