2018年9月6日
室内環境の改善、ストレス発散…… 発作を防ぐ生活習慣-10 佐野靖之 「隠れぜんそく」-05章 発売元 株式会社 幻冬舎より
たばこは絶対にやめること。家族の協力も不可欠
ぜんそくの患者には喫煙しているという人も少なくないのですが、すぐに禁煙してください。喫煙しているぜんそく患者の多くが、自分が吸っているたばこの煙は平気でも、他人のたばこの煙は嫌いだと言ったりするのですが、自分では平気だと思って吸っているそのたばこが、ぜんそくを悪化させ、さらには他の病気(COPD)も併発するリスクを負っているものだということに気づいてください。発作が苦しいときにはたばこをやめていても、発作が治まると再び吸い始めてしまうという人も少なくないのですが、たばこをすっぱりとやめられなければ、ぜんそくはいつまで経ってもよくなりません。
自分ではたばこを吸わなくても、家族や身近な人がたばこを吸っているという人も注意してください。私のクリニックに、本人はたばこを吸わず、夫が喫煙者だというぜんそく患者も多くいます。患者の夫は、患者の前では喫煙を我慢しているものの、庭先や換気扇の下、あるいは外出先でたばこを吸っています。この患者は、夫のそばに寄ったときにぜんそくの症状が出てしまいます。夫の服や髪などにわずかに残っているたばこの匂いに反応してしまうのです。