2018年9月10日
室内環境の改善、ストレス発散…… 発作を防ぐ生活習慣-12 佐野靖之 「隠れぜんそく」-05章 発売元 株式会社 幻冬舎より
アルコールは基本禁止。酒の席では自制心を失わない
たばこだけでなく、飲酒も基本的には禁止してほしい項目です。ぜんそくには飲酒によって症状が悪化する「アルコール誘発ぜんそく」というものがあり、とくに日本人はこのアルコール誘発ぜんそくを起こしやすく、ぜんそく患者の約6割が、飲酒後にぜんそくの発作が引き起こされたり、症状が悪化することがわかっています。
アルコ-ルは、肝臓で代謝されてアセトアルデヒドという物質に変化します。アセトアルデヒドは二日酔いの原因の一つでもあるのですが、このアセトアルデヒドが肥満細胞を刺激し、ヒスタミンの放出を促します。ヒスタミンが分泌されると気道が刺激されて狭まり、ぜんそくの発作が起こります。日本人はこの発作を引き起こす元凶となるアセトアルデヒドを分解する酵素が少ないといわれ、また、アルコールの分解酵素を十分持っている人でも欧米人の約半分しかいないともいわれています。