2018年10月5日
室内環境の改善、ストレス発散…… 発作を防ぐ生活習慣-28 佐野靖之 「隠れぜんそく」-05章 発売元 株式会社 幻冬舎より
食事、入浴、そしてセックス。日々の生活で気をつけたいこととは
室内環境を見直して発作を予防する
アレルゲンのほとんどは、普段過ごすことの多い住居内に多く潜んでいます。アレルゲンとなるものは、ダニやカビ、花粉や昆虫、塗装剤や建材などに含まれる化学物質、ペットの毛、化粧品などさまざまなものがありますが、中でもハウスダストは、小児ぜんそくと成人ぜんそく、両方のアレルゲンの約7~8割を占める誘因であることがわかっています。
ハウスダストとは室内のほこりやちりのことを指し、綿製品や毛布、織物などのくず、人や動物の毛やフケ、ダニの死骸やカビ、細菌などさまざまなものが入り混じっています。そのハウスダストの中で主なアレルゲンとなっているのが、「チリダニ」と呼ばれる小さなダニです。
このチリダニは0.1~0.25㎜ととても小さく、肉眼ではほとんど見えません。温度が20℃前後、湿度が70~80%の環境を好むのですが、これは人間が快適に過ごせる環境とほぼ一致します。現代の住居は気密性が高くなっていて、多湿化も進んでいます。エアコンなどによって温度や湿度が一定に保たれているため、ダニにとって格好の繁殖場所となっているのです。