2018年10月24日
室内環境の改善、ストレス発散…… 発作を防ぐ生活習慣-40 佐野靖之 「隠れぜんそく」-05章 発売元 株式会社 幻冬舎より
食事、入浴、そしてセックス。日々の生活で気をつけたいこととは
女性のぜんそく患者が気になる妊娠・出産
とはいえ、妊娠中は体内でぜんそくを抑える作用のあるステロイドホルモンの分泌が増えるため、症状が治まるという人も多くいます。そして、妊娠後期に入ると大きくなったお腹によって胸部は圧迫されますが、妊娠6カ月を過ぎると、ぜんそくの症状が安定するという人のほうが多くなります。ぜんそくの薬を勝手にやめてしまったり、風邪を引いたりしなければ、ぜんそくの症状がよくなるケースのほうが圧倒的に多いといえるでしょう。また、出産時には激しい陣痛の痛みがまさって、発作が起こるというケースはほぼありません。
妊娠中のぜんそくの治療では当然、安全性が確認されている薬しか用いません。母親が使用した薬が胎児に影響を与えるのは妊娠3週から12週ぐらいまでですが、この期間はぜんそくの治療薬だけでなく、他の薬の服用も慎重になる必要があります。ただし、吸入ステロイド薬はこの期間でも問題なく使用できますので、妊娠中の発作を予防するために必ず服用するようにしてください。また、その他の薬や発作が起きたときの対応について、医師とよく相談しておいてください。