2018年11月19日
長期にわたる治療期間 病と上手に付き合ってQOLを向上させる-10 佐野靖之 「隠れぜんそく」-06章 発売元 株式会社 幻冬舎より
覚えておきたい腹式呼吸法
姿勢を正して椅子に座り、口を「ウ」の字にすぼめて、頬に圧力がかかるようにゆっくりと息を吐き出します。その際、腹部をへこませて横隔膜を押し上げ肺を押すイメージを持ってください。息をすべて出し切ったら、そのまま3秒程度息を止めます。その後、力まずに自然に腹部をふくらますよう意識をして、軽く息を吸い込みます。これが腹式呼吸の基本です。繰り返し何度か練習してみてください。イメージがつかみきれないときは、仰向けに寝て、お腹の上に手を置き、ふくらんだり、へこんだり、腹筋が動くことを意識してやってみましょう。
腹式呼吸を行うためには、腹筋はもちろん、背筋や側筋があることも大事です。薬を毎日吸引して症状をコントロールできていれば心配はいりませんが、万が一の発作に備えて、腹筋を中心とした筋肉を鍛えることも、ぜんそく患者が安心して日常生活を送れるポイントの一つになります。