2018年12月17日
フランスの拝情詩人たち(2)ローベルト・ワルザァ 板倉靹音訳
ボードレールはぼくには卓越した教養の人であったと思われる。ひょっとすると彼は偽装術の大家であったかもしれない。彼は外交上の使命をゆだねられたか? そんなことはないというのか? いずれにしろ、ぼくは彼を第一級のサロン的人物と想像するのである。
ヴェルレーヌについてはしかし、ぼくたちは知っている、彼がひどく不便な部屋にあまんじていたこと、そしてしばしば、というのは一再ならず、彼が口ごもりながら、「おお、神さま!」とひとりでつぶやいていたことを。それも彼が大まじめであったことを疑う者は誰もないのである。さてここにこの結盟の三人目、アルチュール・ランボーが登場する。