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2019年12月13日

日々雑感 第六話 及部十寸保

第六話 「競泳 池江璃花子選手がんばれ」
  (一)池江選手のブログ
 我が国の水泳界絶対的なエースとすべての人に信じられている池江璃花子選手が発したブログが世界中に衝撃を与えた。
「応援してくださる皆様、関係者の皆様へご報告があります。
日頃から応援、ご支援を頂きありがとうございます。
この度、体調不良としてオーストラリアから緊急帰国し検査を受けた結果、「白血病」という診断が出ました。
私自身、未だに信じられず、混乱している状況です。
ですが、しっかり治療をすれば完治する病気でもあります。
今後の予定としては、日本選手権の出場を断念せざるを得ません。
今は少し休養を取り、治療に専念し、 一日でも早く、また、さらに強くなった池江璃花子の姿を見せられるよう頑張っていきたいと思います。
これからも温かく見守っていただけると嬉しいです。池江璃花子」
池江選手がどんな思いでこれを書いたか、容易に想像できます。ただちに、「骨髄バンクの登録をしたい。」「輸血、献血をしたい。」など沢山の応援メッセージが届いた。
「本当に希望を持たせて頂いてます。
私は、神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に乗り越えられない壁はないと思っています。
もちろん、私にとって競泳人生は大切なものです。
ですが今は、完治を目指し、焦らず、周りの方々に支えて頂きながら戦っていきたいと思います。
しばらくの間、皆様に元気な姿をお見せすることができないかもしれません。
そしてしばらくの間、私も皆様と同じく応援側に回ります。
引き続き、トビウオジャパンの応援、支援、そして沢山の様々なスポーツの応援、支援を宜しくお願い致します。
改めて皆様のメッセージとご協力に心から感謝します。
必ず戻ってきます。」
  (二)池江選手の経歴
 池江選手は、まさしく水泳の申し子である。泳ぐたびに新記録を出す、日本水泳史上、最高の選手と言われた池江選手は近づくオリンピックのホープと期待されている。彼女のすごさは、短距離から中距離にわたる多種目、泳法の異なる多種目(の挑戦である。他と比較できない肉体の酷使を伴う。
 そんなに強い池江選手がどのように誕生したのか。幼少期。二〇〇〇年七月四日、自宅の風呂場で水中出産によって誕生する。生後二か月頃から、母親が運営する幼児教室に通い、超早期教育を受ける。兄姉の影響もあって、水泳は三歳十か月から始めた。半年後には自由形、平泳ぎ、背泳、バタフライ全種目の泳法で五十m泳げるようになった。
 小学校から頭角を現し、二〇一四年四月の日本選手権大会では、自由形の五十m・百m、バタフライの五十mに出場して中学生ではただ一人決勝進出を果たす。
 高校生になると競泳七種目に出場、高校一年の最後の大会では九種目の日本記録保持者となる。二〇一四年、日本選手権で五冠を達成する。
 池江選手の泳ぎの特長はまず、リーチが長いことである。 一八六mもある。リーチが長いため、ストロークが大きい。 元競泳選手萩原智子さんは、「ストローク数が少ないことが、水の抵抗が少ない泳ぎ方に繋がっている」と評価している。 同じく元競泳選手の伊藤華英さんも、「見たことがない泳ぎ方。見た感じ楽そうな泳ぎ方。」と表現している。
  (三)最後に
 東京オリンピック出場種目全部で新記録を期待された選手は他にはいない。事もあろうに、当時のオリンピック・パーフリンピックの担当桜田大臣は、池江選手の白血病の知らせを聞いて、「がっかりした。」などと発言した。これだけ多くの激励支援のある中でのこの発言に、世論は怒りの声をあげて、大臣辞任となったのは当然のことである。
 バッハ会長はIOCのツイッターに綴った。
「池江選手が病気から一日でも早く回復されるよう、祈っています。
多くのファンと共に、幸運を祈っています。
どうか今は治療に専念してください。」
私からも激励の言葉をおくります。「池江選手、ぜひとも完治させ、最高のパフオーマンスを見せてください。」

2019年4月15日 記す



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